リトル・ニコラ







|僕の世界と僕らの世界


今日は映画『プチ・ニコラ』の話。あらすじを書いてみます。


成績が良いわけでもなく、ぼんやりとした子どもの日常を生きているニコラ。
ある日、ひょんなことから大好きなママのお腹に赤ちゃんがいるという情報を入手。
「新しい赤ちゃんが生まれたらママもパパも僕を捨てちゃうんだ!」と焦り出す。
この勘違いから、仲間を募ってニコラが捨てられないための作戦会議が始まる ー。


どうも、わたしです。
DVDデッキが変な音を立てるようになった。寿命を縮めている自覚はあるが、今日もDVDを押し込む。
この映画、かわいいパッケージがそそる!冒頭は映画トレイラーのような歯切れのいい登場人物紹介から始まって、可愛らしいグラフィックで絵本の世界観を表現してる。ぼーっとしてるとあっという間の91分。

あーもっと人気が出てもいいはず。原作の本はいくらでもあるのだから、続編も作ってほしいものだ。。
出演した子どもたちは、今頃きっと立派な青年になっているんだろうなぁ‥。


ちなみに原作はこちらの可愛い表紙。


  


日本語の絵本を発見したことはないけれど、物語そのままの世界観が映画に取り入れられていて素敵。


|愛される絵本を映画化。結果は…。


本が映画になる場合、原作がヒットしたことで映画監督にはものすごいプレッシャーがかかるという笑
本が映画になる場合は大抵忠実に描くことの方が多いように思える。時間の都合で要らないエピソードはカットされるけど、それでも本の中身が映像として展開していくことに喜びを感じる読者はたくさんいるんじゃないかな。
児童文学には冒険も学びも、子どもから見た大人の社会も描かれていて、それだけでかなり面白い内容になりそうな気がする。




子どもが見た外的世界と子どもだけの世界のコントラストがとても良い。
兄弟が出来たら自分は森に捨てられる!と悟った後、ニコラが妙に憂鬱そうにしていたのが印象的だった。こんなに大人びた子どもがいるのかしら?と感じた反面、自分が世界と繋がる瞬間とか自我が芽生えるのって年齢じゃないかもなと思えてくる。

考えてることは妙に大人っぽい彼ら。なんだか大人社会の子ども版を見ているみたいに、皮肉が効いてて楽しい。暗い部分は全くなく、大人に負けないブラックジョーク、最後まで爽快。


フランス映画の何がいいって、独特の倦怠感と色彩に気を使っているところ。
ストーリーなんか、正直二の次でいいと思っている。画の撮り方も、なぜかフランス映画だと惹かれるものがある。少ない人物で魅力的に映すのだ。
超大作じゃない、めまぐるしい展開ではない。画面の中にはただ、フランスの空気があるだけなのだ。


ー2014/12/20 15:32


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